えんぴつ日記

夜の清涼殿。
再建途中の内裏にて、舎人が目にしたもの―――
それは、昌浩が逃した怨霊だった。
『こ　こ　に　座　す　る　者　は　？』
『藤　原　・　・　・　行　成　・　・　・　殿　だ・　・　・　』
その名を聞いた怨霊は、行成様を呪い苦しめ始める。
『満 ち た 月 が 痩 せ 衰 え て い く よ う に 、
お 前 の 命 を 削 っ て や ろ う ・ ・ ・ 』

いつも通り陰陽寮に出仕していた昌浩。
先日逃してしまった怨霊が、
その後何の音沙汰もない事に疑問を抱きながらボーっとしているところに
『昌浩殿、仕事に身が入っていないようだな！』って
敏次キタァーーーーーーーーーーーーーーーーｖｖｖ
そこで藤原行成様が怨霊による病に伏せているとの報が入る。
昌浩は仕事が終り次第、行成様の邸へ行く事にした。

一方、彰子は昌浩の母である露樹とお出掛けｖ
晴明が『誰か供をつけんといかんかのぅ・・・』と
誰にしようかと考えているところに、六合が付いてきた！
実は、昌浩が六合にお願いしてあったんだけど、そのシーンなかったよね？
結構好きなシーンだったんだけど・・・。
そして、市へと出掛けた彰子は、六合が付いて来た事に気付く。
彰子は見鬼の才が凄く強い。
『流石。昌浩も及ばぬ見鬼だな。』
って六合しゃべったー！！！！六合無口だからな～ｖ
彰子はそんな六合に昌浩の好きなものとか聞くんだけど
六合は知らないし、ただ無表情なだけなの。
その無表情が可愛くて笑えるっ！！
敏次の事で、最近元気がない昌浩。
そんな昌浩の為に、何かしてあげたいと思う彰子は優しいなｖ
大切な人が落ち込んでいるのを見るのは辛いもの。
少しでも元気付けてあげられたらいいよね。
まぁ、昌浩の場合は彰子が一緒にいてくれるだけでいいと思うけどｖ
そして、日常に散りばめられている伏線。
彰子が昌浩の為に買った干し杏と干し桃。
立ち止まり『空がおかしいの・・・』と彰子。
見つめた先の空が霞がかっている。
さらに風音とぶつかる彰子と、すれ違い様に彼女を見つめる六合。
他にもあるんだけど、いろいろカットされてるなぁ。
この日常が大切なんですよ！
確かに、ストーリーの流れに影響はないかもしれないけど、
昌浩や彰子、六合とか他の神将の日常とか、会話がカットされているのが悲しかった。

さて、仕事も終わり行成様の様子を伺いに行く昌浩ともっくん。
(ｏ・ω・ｏ）ホエ？誰か来てるよ！？
って敏次いたァーーーーーーーーーーーーーーーーｖｖｖ
行成様の為に怨霊調伏の呪文を唱えている。
それを見ながら『敏次殿、立派だなあｖ』って昌浩。
昌浩の方が凄まじいよ！
もっくんも『これがぁ？この程度だったらお前の方が・・・』って・・・
でも、昌浩本人は気付いてないんだよね。
だけどもっくん・・・昌浩と比べちゃダメだよ。
生まれ持ったものが違うのだから・・・。
そんな昌浩に行成様が気付く。
『昌浩殿。』
行成様が昌浩を呼んだ途端、
敏次が目をカッと見開いて嫌そうな顔っ！
それにしても、行成様・・・肌蹴すぎですｖｖｖヾ(・ω・ｏ) ｫｨｫｨ
『して、昌浩殿は如何な用向きでこちらに？』
おおおっ・・・空気がピリピリするっ。
でもね、敏次は行成様には凄く穏やかな表情をするの。
昌浩と態度があからさまにに違うー！！
敏次にとって昌浩は邪魔なの。
行成様に目をかけてもらっているから余計に腹が立つ。
でも、ただ気に入らないんじゃないの。
それには原因があった。
『その日、
敏次は休んだ直丁の仕事を変わりにやっていたせいで
随分遅くなってしまったらしい。
ところがその直丁が夜中に出歩いていたのを
見かけてしまったのだそうだ。』
（おのれ！半人前の身でありながら・・・ｂｙ敏次）
そう・・・以前、休んでいた昌浩の変わりに仕事をしていた敏次が
真夜中に昌浩の姿を目撃してしまったの。
それは、彰子が窮奇の呪詛に苦しんでいる頃だ。
窮奇を探し出し倒す為に、昌浩は夜中に出歩いていた。
それを敏次に見られてしまった。
休んでいるはずの昌浩が夜中に出歩くという不真面目さに、
真面目な敏次は許せないの。
だから昌浩にきつくあたっていたのだ。
敏次は一生懸命で努力家で真面目なんだよ。
もともと生まれ持った才があるわけでもない。
でも、敏次は努力してここまで来た。
だから、そんな敏次が好きだ。
昌浩も敏次の事は嫌いではない。
敏次は一番最初に昌浩に声をかけてくれた。
気にかけてくれた。
ただ、誤解なだけなんだ。
だから、昌浩は敏次に見直してもらいたいの。
そして、敏次がきつくあたってくる理由を聞かされた昌浩は
今後真面目に仕事に取り組もうと決心する。
そんな前向きな昌浩も好きだ。
それに、敏次おもしろいしｖ
もっくんと敏次の睨めっこ笑えるｖ
もっくんたら『ホレホレ～』って（爆笑）
『気のせいか・・・
物の怪でもいるのかと思ったが勘違いか・・・』
『物の怪言うなぁ！！』
と～ってもイイ感じですｖヾ(・ω・ｏ) ｫｨｫｨ
敏次の調伏の呪文のおかげで、行成様は一時落ち着いた。
だが、その帰りに敏次は怨霊に憑依されてしまった。
怨霊調伏の呪文を唱えた敏次に『邪魔はするな！』と・・・。
翌日、陰陽寮で敏次と会った昌浩は様子がおかしい事に気付く。
敏次は見鬼の才がないのにもっくんを見た。
追い駆ける昌浩。
『敏次殿！こんな所で何を！？』
敏次は昌浩を見て口の端を吊り上げて笑う。
『憑依されたか！！』
だけど、一瞬だけ敏次は元に戻るの。
『敏次殿！！』
苦しみながら、それでも自分を保とうとする敏次。
『に・・・げ・・・にげっ・・・ぐぅっ・・・』
昌浩を突き飛ばす。
『は・・・早く逃げろっ！
お前に・・・もしもの事が・・・あれば、吉昌様や晴明様に・・・
申し訳がたたんっ！！
だから・・・だからっ逃げろぉぉぉ！！』
昌浩を逃がす為に懸命に耐える。
みんなを悲しませないように、
必死に昌浩を逃そうとする敏次の想いが痛かった。
敏次・・・つД`)･ﾟﾟ･。ｳﾜｧｧｧﾝ!!
でも・・・
『呑まれたか！』
完全に呑まれてしまった敏次。
『邪魔だてするな！』と、激しい怨嗟が昌浩を襲う。
気を失ってしまった昌浩を優しく抱き抱え・・・って
紅蓮キターーーーーーーーーーーー！！！！
『どうした化け物よ、我を止めるのではないのか？
この身を焼かぬのか？』
だが、怨霊の言葉に紅蓮は動けない。
『くぅ・・・』
右手を翳す・・・だが、神将は人を傷付ける事が出来ない。
『わかる、わかるぞぉ。お前のその手は罪で汚れている。
そうだよなぁ・・・』
一瞬怯む紅蓮。
『そうかそうか。
消えない罪を背負って、
それでも無様にのうのうとしているのか。』
罪・・・
昌浩が聞き取った罪という言葉。
昌浩の目に映る紅蓮の後ろ姿。
『紅蓮！』
昌浩の声に敏感に反応する紅蓮。
その瞳は、昌浩に対して自分のうちに秘めた罪に怯える瞳だった。
紅蓮は苦しんでいる・・・そして、怯えている。
いつか昌浩に知られてしまう事を・・・。
紅蓮・・・いつになったらその傷は癒えるのだろうか・・・。
癒える日が来るのだろうか・・・。
紅蓮が怯んだ隙に怨嗟を放つ敏次。
全身で昌浩を守る紅蓮。
怨霊が立ち去った後、やっと陰陽寮の職員達が駆けつけた。
『怨呪の玉が失せている！！！！』
蔵から持ち出されたのは【怨呪の玉】という凄まじい呪物だった。
そして、昌浩は父である吉昌に休みが欲しいと申し出る。
『父上・・・俺、凄く不真面目な役人ですね。
忙しい時に休みを取って・・・
周りから見れば、頭に来ますよね。』
昌浩・・・それでも・・・
『敏次殿を探して助けます！！
だからそれが片付くまで休みをください！！』
自分を見つめて、それでも自ら助けると言う昌浩。
誰かを助ける為に・・・陰陽寮を休むたびに、
昌浩の立場はどんどん悪くなるだろう。
それはわかっている・・・それでも、昌浩は助けようとする。
昌浩・・・辛いね・・・そして優しいんだ。
さらに、家に戻った昌浩を待っていたのは
行成様の容態が悪化したという事実だった。
そこには、晴明に邸まで来て欲しいと使いの者が来ていた。
その名代で昌浩が行く事になる。
もう・・・怨呪の玉の呪詛は始まっていた。
怨霊に取り付かれたままの敏次は
怨呪の玉で行成を呪殺しようとしていた―――。
信頼する行成様を、敏次の手で・・・望みもしないのに・・・
大切な人を守るはずが、命を奪う事になるなんて・・・。
行成様は敏次が物心つく前から知っているの。
『昌浩殿・・・敏次は・・・』
その名を聞いて・・・一瞬、昌浩の胸が痛む。
行成様は敏次が怨霊に憑かれた事を知らない。
昌浩は言わない・・・ううん、言えない。
敏次が怨霊に憑かれてしまった事を・・・。
しかも、行成様を呪殺しようとしているなんて・・・。
『今はお休みください。
怨霊調伏の手筈は整っております。』
そう言う昌浩の心をもっくんの瞳が捉えた。
昌浩は知ってるんだ・・・
敏次を想う行成様の心を・・・
でも・・・一人助ければ、一人が犠牲になってしまう。
ふたつの想いに挟まれる昌浩。
だからこそ、もっくんは厳しく言う。
現実を・・・それでいいのかと・・・
『あれは呪詛だ。
敏次に憑依した怨霊が仕掛けて来たに違いない。
怨呪の玉をつかってな。』
『・・・わかってる。』
『一度仕掛けられた呪詛はもう止まらない。
行成を死に追いやるまで。』
立ち止まる昌浩。
『もうひとつだけ手がある。呪詛を返す。』
そんな昌浩を見つめるもっくん。
『返せば今度は敏次が死ぬぞ。』
もっくんは、現実を突きつける・・・昌浩の為に。
『行成を助ける為に敏次を見殺しにする。
それでお前はいいのか？』
人の命を背負う覚悟があるのかと・・・本当にそれでいいのかと・・・。
本当は、どうしたいの？昌浩・・・
『そんなのいいわけないっ！！！！
本当は俺だって二人とも助けたいっ！でもっ！！！！！！』
それが聞きたかったんだ。
夕日を背にもっくんが昌浩を見つめる。
だったら・・・
『それがお前の望みなら、俺はその為に心を砕こう。
力を貸そう。
その為に俺はお前の元にいる。』
もっくんっつД`)･ﾟﾟ･。ｳﾜｧｧｧﾝ!!
泣きたくなった。
昌浩にとってもっくんの存在は大きい。
一人で出来ない事でも、きっともっくんがいれば出来る。
夕日のような瞳で、昌浩の迷いを消し去る。
目頭が熱くなってきた・・・
『もっくん・・・
うん、呪詛を返して、行成様を守って、怨霊を調伏して・・・』
『イヒヒ、あの敏次の偉っそうな鼻っ柱を
叩き折ってやろうじゃないか！！晴明の孫よ！』
『孫言うな！』
ああ・・・もっくん・・・あったかいね・・・。
昌浩は辛い決断をしようとしていた。
背負おうとしていた。
でも、もっくんは知ってる。
昌浩の優しさを・・・辛さを・・・
だから、昌浩の本当にしたい事もわかってる。
どちらかじゃない、どちらも助けたいんだ！！！！

次回、少年陰陽師第十五話【禍つ鎖を　解き放て】